新卒パティシエの1日

パティシエ

現在パティシエ歴5年目の私が、当時新卒で入社したお店での1日の流れをまとめてみました。パティシエを志している方、これはほんの一例ですが是非参考にしてみてください。

7時〜ケーキの仕上げ

私が新卒で入社したお菓子屋さんは7時〜17時、10時〜20時のシフト制でした。朝はだいたい5時半〜6時半くらいの時間に起きて、業務開始時刻の20分前くらいにお店に到着していました。7時出勤の日は朝ケーキの仕上げに関われるのですが、早番の日が少なくてケーキ仕上げを覚えるのに時間がかかってしまいました。そのため遅番の日も8時くらいには出勤して、ケーキ仕上げに自主的に参加していました。今はケーキ屋さんも労働時間が短くなってきていると思うので、新卒の場合は仕事を覚えるために自主的に練習しにくるのがとてもおすすめです。

  • 仕事を早く覚えられればお店での評価に繋がります
  • もし覚えが悪くても頑張っているという印象を先輩に与えられるので、今後自分が仕事をしやすくなる環境を作れます
  • 新卒だと販売の業務が多いと思うので、ケーキの朝仕上げはお菓子作りに関われるチャンスです

とは言っても1番大事なのは「自分が健康かつ元気でいること」です。どの仕事でも言えることですが、無理し過ぎて心も身体もボロボロになってしまっては本末転倒です。自分がボロボロにならない範囲で、+αの努力ができたら100点満点です。

10時〜お店オープン

10時には焼菓子、生菓子共に準備を終えて、私はケーキの販売業務を行っていました。私がいた店舗は新人の方が1人で販売業務を担当することになっていました。入社当初は朝のケーキ仕上げに時間がかかりオープンに間に合わず、私が終わるまで先輩が販売を担当してくれることもありました。

営業中お客様がいない時は包材の発注業務、インスタグラムで新商品の告知、オンライン等の発送業務、焼菓子の賞味期限シール貼り等細々した仕事が沢山あり、意外と忙しくて驚きました。最初のうちはケーキの名前を覚えるのもひと苦労でした。ショーケースの写真を撮っておくと出勤時などに見返したりできるので、ケーキの名前を覚えるのに便利でした。慣れてくると早く終わらせられるので、スキマ時間を使ってcafe sweetsやGateauxなどの雑誌をちょこちょこ読んだり、チョコペンで書けるようになりたいhappy birthdayのフォントを考えてボールペンで練習したりもしました。

12時〜15時交代制で1時間お昼休憩

やっと1日の仕事の半分が終わったのか、と思うほど学生気分の私には昼休憩までが長く感じました。お昼ご飯付きの職場だったので、平日はお弁当屋さんが届けてくれていました。土日はお弁当屋さんがお休みなので出前を注文していました。キッチンで忙しくしている先輩パティシエの食べたいメニューを聞いて回って注文するのも私の担当でした。土日の出勤はオトクだな~と呑気に思っていました。

17時半頃〜クローズ作業を少しずつ始める

早番の場合は引き継ぎをして、長い一日が終わります。遅番の場合も終わりが見えて、嬉しさに小躍りしそうになるのを抑えます。

早番の方が帰り、ケーキの在庫も少なくなってきました。ショックフリーザーやグリスト、トイレ掃除などをやります。当時は「私販売しかしてないのに、グリストとかショック掃除するの、こぉれなぁ〜にぃ〜💢」とふと思ってしまうことも多々ありました。

19時〜お店クローズ

ショーケース等の掃除をして、売上報告やレジ金があってるかの確認、床掃除などをやります。レジ金のチェックは先輩がやるのですが、当初は不安でした。私が不慣れでレジ金が合わなかったり、お会計時のミス(電子マネーでの支払いがクレカでの支払いになっている等)が発覚する時間だったからです。最初の頃何回もミスをしてしまい、へこたれそうでした。

しかし!遅番の特権は廃棄商品を貰えることです!生菓子や焼菓子でその日に廃棄のものは皆で分けていました。特に焼きたてが売りの焼菓子は残ることが多く、沢山貰って冷凍して食べていました。だんだん飽きて貰わなくなっちゃいますが、、、最初の頃はがめつくいっぱい持って帰っていました。

お着替えをして、たんまりお菓子を持って、お仕事終わりです。

5年目の今思うこと

パティシエを志してケーキ屋さんに入社したのに、仕事内容がシール貼りや接客などの業務ばかりだと本当に自分はパティシエなのかわからなくなることもあります。パティシエの業務じゃない(と当時は思っていた)ことで沢山ミスをして怒られてばかり、、、私はなんて無能なんだろう、と悲しくなって自分の存在価値を否定してしまう期間もありました。しかし今思えば1年目に販売業務ができてよかったなと思っています。

  • 自分が上手に仕上げられたケーキを「かわいい!」とお客様に目の前で言ってもらえると自信に繋がります。
  • ケーキの箱詰めが早くなります。これは結構かっこいいことです!
  • 接客を通して、学生丸出しだった私も少しずつ丁寧な言葉や、電話での対応・取り次ぎ方等、社会人としての基礎を身に付けられました。
  • シール貼りや発注業務を早くするためにどうすれば効率化できるか考える癖を付けることで、仕込みの際もいかに効率的に業務を進めるかの考え方の土台を養えます。

レジも合わない、販売もろくに出来ない、自分は何も出来ない、、、と感じてからは伸び代しかありません。ミスはいくつになっても起こります。1年目はミスをした時の対処法をたくさん覚えましょう。対応が早ければ大事にならないものばかりです。どうすれば自分のミスに早く気付けるかのルーティンを作ったりして、少しずつ成長していけば大丈夫です。

投稿者プロフィール

ハゼ子暇なパティシエ
【経歴】
・都内パティスリーに3年勤務
・現在都内カフェにてパティシエとして勤務
・2024年4月からブログ開始
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